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【シナリオライター編 フリーランスインタビュー】“面倒くさい”、”楽して稼ぎたい”から始まったフリーランスの作家としての人生。 フリーランスとして・・。作家として・・・その価値とは何か聞いてみた。

【シナリオライター編 フリーランスインタビュー】“面倒くさい”、”楽して稼ぎたい”から始まったフリーランスの作家としての人生。 フリーランスとして・・。作家として・・・その価値とは何か聞いてみた。
◆武田正憲 クリーク・アンド・リバー社シナリオチーム シナリオプロデューサー
「シナリオライターズギルド」主催 「髪ノ毛座」代表。
クリーク・アンド・リバー社の手がけるシナリオ作品の全作品を監修しつつ、自ら執筆や若手育成に奮闘する。近年の代表作は「クリスタル オブ リユニオン」の世界観構築、シナリオ企画・執筆を担当。 東京コミュニケーションアート専門学校シナリオに関する講師としても若手育成に奮闘している。
<担当した作品>
・「はじめの一歩2 VICTORIOUS ROAD」/ コンシューマゲーム
・「天下人」/コンシューマゲーム
・12Riven -the ψ climinal of integral-/コンシューマゲーム
・「マグナ・マチュア」を連載/小説
その他、オンラインゲーム、ソーシャルゲームなどのシナリオ
「楽なこと」は「好きなこと」かもしれない。結婚だってそうだろ?(笑)声優を目指しながらも、物を書くほうが楽だなって気づいて、本当に大事なことに気づいた。
―― 武田さんはシナリオライターとして20年近く活躍されていますが、どんなきっかけで文章を書き始めたんですか?

高校生の頃、先生と揉めたんです。実は、その時に反省課題を書いていたことがきっかけで…。(笑)

―― え?反省課題ですか?(笑)

はい。進学校だったんですけど、入学後に色々あって先生とつかみ合いになってしまって。(笑)半年間、自習室に通学することになったんです。その時、担任の先生が「小説を書きなさい。それを反省課題として認めるから。」って言ってくれて。(僕が小学生の頃に小説を書いていたことを知ってくれていたので。)

書いているうちに、勉強よりも文章を書くことが好きだなあって思い始めたんです。毎日、自習室の中で先生とマンツーマンで文章を書き続ける…それが不思議と苦じゃなくて、これが物書きを生業とする原点になっています。

―― それ、今の仕事の環境にそっくりですね。(笑)でも、高校卒業後は声優を目指していたんですよね?

先生が担当編集者みたいな感じで、作業場に押し込められながら小説を書き上げるという、仕事のような半年間でした。(笑)ただ、まだこのときはシナリオ【物書き】って面倒くさいなと思っていて、仕事にする気はなかったのですよ。

その頃は、役者とか声優とか、そっち方面の仕事に興味を持ち、なんだかんだ声優を目指すために専門学校に入学しました。でも、思っていた以上に声優とか役者を仕事としてやっていく大変さと面倒臭さを知って、趣味程度に文章を書いていたのですが、まだそっちのほうが楽だなと感じて、その頃から物書きを生業としてやっていこうと決意しました。

楽だなと感じたことって、それはつまり好きってことだと僕は思うんです。女性と付き合うことと同じかもしれないですね(笑)自分にとって楽な相手、自分らしくいられる相手というのが、なんだかんだで相性のよさであり上手くやっていける秘訣みたいな感じですかね。
「楽なこと」は「好きなこと」かもしれない。結婚だってそうだろ?(笑)声優を目指しながらも、物を書くほうが楽だなって気づいて、本当に大事なことに気づいた。

「シナリオ」を執筆することだけじゃなくて、何もないところから何かを生み出すためにやることすべてが「シナリオ」を作るってことだと思う。シナリオを作ることも、会社をゼロから立ち上げることとたいして変わらないと僕は思う。
―― 会社員・フリーランス・会社設立…さまざまな経験をしてきた武田さん。具体的には、どのようなことをしてきたんですか?

役者時代は、エキストラとか、アシスタントとかで仕出しをやったりとか、もう何でもやってました。その後、一度会社員にもなったのですが、正社員として大手企業の子会社でゲームを作ったりする中で、身体を壊してしまって、家で仕事をするスタイルに変えました。

その後、しばらくフリーランスでライターをしていました。20代後半に法人化しました。それとは別に大手の会社さんと一緒に合弁会社を作って、アニメのシナリオ作成に特化したSNSを作成しました。そのうちに法人よりも個人でやる方がいいなと思い始めてきて…。30歳くらいに会社を休眠させました。

―― 色々やってきましたね。(笑)

そのあとは、ずっとフリーランスです。シナリオの執筆をしながら、そこから発生した声優のブッキングとか、音響監督とかもやっていました。

僕はライターと言うより、ディレクターでしかないんです。それも、物書きに特化したディレクターですね。今もそうですけど、執筆だけじゃなく+αの部分に価値を見出してもらっていると感じてます。執筆+外部折衝+交渉とか。僕のイメージで大変恐縮ですが、フリーランスでやっていこうといている人って、何かしらの技術に一点特化している人がなろうとしている人が多いのかなと思ってます。

フリーランスってつまり経営者ですからね。特化する必要はないと思っています。いろいろな調整事ができるからこそ、フリーランスとしてもやっていけているのだと思います。

あと僕は負けず嫌いですから、いろんな経営者の方とかと話すうちに、こういう人たちと対等に話ができるってことが大事だなと思い、そのためにはいろいろできるようになっていないといけないと思ってがむしゃらにチャレンジした結果、なんかいろいろできるようになったのかもしれませんね。

自分の仕事を通して、シナリオライターの価値を上げていきたい。それが僕の存在価値だと思うから…

自分の仕事を通して、シナリオライターの価値を上げていきたい。それが僕の存在価値だと思うから…
―― ぶっちゃけた質問してもいいですか??シナリオライターって稼げるんですか?

稼げます!!が、正直自分の力と運次第です。
私も年商1000万越える時もあれば年商200万の時もありました。

特に年商が低いときに痛感したのは、自分の執筆スキルに加え、コネクション、ネットワーク(運)ですね。この業界は特に紹介でお仕事頂くことも多いので、コネクションがすべてといっても過言でありませんし、私は運よく、クリーク・アンド・リバー社さんと出会い、その点非常に助けて頂いてます。笑

20代からフリーで始めて、一番稼げたときの年商は2700万でした。やはり執筆だけではなくて、この対価って監修費や代理店収入みたいなものも最近は非常に多いです。

―― えっ!それはすごい。夢がありますね。

シナリオは最上流の仕事。だから価値があるし、その価値を下げるようなことはしたくないと僕は思っています。実は、数年前までは執筆って売れっ子ではない限り単価の低い仕事だったんです。

『書く』ではなくコンテンツを生み出すための『原作を生み出す』ってことを実践しながら執筆の仕事に誇りを持って向き合ってきたので、少しずつ価値を高めることができたのだと思います。だからこそ仕事を通して、きちんとした対価を得ることに繋がっていると感じています。

―― これからシナリオライターを目指したい人に伝えたいことはありますか?

正直な話、軽い気持ちではやめておけって言いたいですね。

もともと、シナリオライターって職種はフリーランスしか選択肢がなかったんです。20年前までは誰かの弟子になったりする方法が一般的だったんですが、やっと数年前から会社組織の中に「シナリオライター」という専門職種として認知されるケースが多くなってきました。でも、まだまだ狭き門です。

徐々にシナリオライターとして安定して稼げる環境は整いつつあるも、執筆ができるだけでは企業の求めるシナリオライターって職種には就けないだろうし、自分が書きたいものだけ書きたいと夢見ているだけのフリーランスを目指すのであればやめたほうが良いと思います。

もしフリーランスになろうと考えている方がいるのであれば、フリーランス期間はそういった安定して稼げる環境に就業するための修行程度で考えたほうが良いと思うのが正直なところです。

先程、稼ぎの話がありましたが、僕は収入の半分以上(いや、もしかしたら大半)を趣味に投じてます。バイク、ガンプラ、ミニ四駆、サバゲーとか趣味は本当に多いのですが、全部を広く浅く知識として身につけるというよりは、誰よりも知識があるところまで追求しますね。執筆することって、実は本当にいろいろな知識が必要になってきます。

あくまで主観ですが、僕は執筆家として本当に大事なことは、”コレ”だけは誰にも知識負けないぞっていうネタをいくつ自分の引き出しに持っているのかが、必要なファクターだと思っています。世の中何でも知っている人間なんていない以上、他の人と差別化していかなきゃいけないこの業界の中で、誰にも負けない知識の量と厚みを増やすための修行期間として、フリーランスは“あり”かなと思っています。

ずっとフリーランスでやっていけるほど甘くないことや、安定して働ける環境が整いつつある昨今、フリーランスしか選択できない時代ではなくなった職業でもあるので、そういった修行期間として挑戦することを僕はおすすめしますね。

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